告知義務とは?家を売るときに伝えるべき不具合・トラブル
不動産売却では、買主の購入判断や契約条件に重要な影響を与える事実を、知っている範囲で正確に伝える必要があります。隠したまま契約すると、契約解除、代金減額、損害賠償などの争いにつながる可能性があります。

告知を検討する主な事項
物理的な不具合
雨漏り、シロアリ、給排水管の故障、不同沈下、ひび割れ、設備不良、土壌汚染などです。修理済みでも、発生時期、修理内容、再発の有無を資料とともに伝えると誤解を防げます。
法律・権利関係の問題
越境、境界争い、未登記増築、建築制限、借地権、通行・配管の権利などが該当します。
周辺環境や近隣関係
継続的な騒音、振動、臭気、近隣トラブルなどです。一時的な出来事と継続中の問題を分け、確認できた事実を記載します。
人の死に関する出来事
国土交通省のガイドラインでは、取引形態や死因、経過期間などに応じた考え方が示されています。ただし、個別事情によって判断が変わるため「何年たてば絶対に不要」と自己判断せず、早めに仲介会社へ相談しましょう。
「知っている事実」を正確に書く
売主は専門家のように原因を断定する必要はありません。「いつ、どこで、何が起き、どう対応し、その後どうなったか」を事実ベースで整理します。分からないことは「不明」「未確認」とし、推測で安全と断言しないことが大切です。

告知書と重要事項説明は役割が違う
物件状況報告書や告知書は、主に売主が把握する物件の状態を買主へ伝える資料です。重要事項説明は宅地建物取引業者が法令上の事項などを説明するものです。契約書を含め、各書類の内容が食い違わないよう確認します。
告知漏れを防ぐ進め方
- 記憶だけでなく修理記録、保険書類、管理組合資料を確認する
- 家族や管理会社にも過去の出来事を聞く
- 不具合の場所と時期を写真や図面で示す
- 判断に迷う事項は契約前に仲介会社へ伝える
- 買主へ交付した書面の控えを保管する
告知したから必ず責任を免れるわけではありません。契約不適合責任の範囲、免責、修補などの条件は契約書で具体的に確認します。
よくある質問
修理済みの雨漏りも書くべきですか?
再発リスクや買主の判断に関わるため、過去の発生と修理内容を伝えるのが安全です。
近隣トラブルはどこまで伝えますか?
継続性、程度、生活への影響を踏まえます。感情的な評価ではなく、日時や内容など確認できる事実を整理してください。
「現状有姿」なら告知しなくてもよいですか?
現状有姿は既知の問題を隠してよいという意味ではありません。把握している重要事項は説明し、契約条件を明確にします。