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建築・性能

インスペクションとは?中古住宅の建物状況調査を解説

不動産取引でいうインスペクションは、既存住宅の基礎・外壁など構造耐力上主要な部分や、屋根・外壁など雨水の浸入を防止する部分について、劣化や不具合の状況を調べるものです。

宅建業法上の「建物状況調査」は、国の登録を受けた講習を修了した建築士が、定められた基準に従って実施します。[国土交通省の建物状況調査案内](https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/tochi_fudousan_kensetsugyo_const_tk3_000001_00063.html)

建築士が中古住宅を調査する挿絵
確認可能な範囲で建物の劣化や不具合を調べます。

主に調査する部分

  • 基礎、土台、柱、梁
  • 外壁、屋根
  • バルコニー
  • 室内の壁、床、天井
  • 雨漏りの跡
  • 小屋裏・床下の確認可能な範囲
  • 設備配管の一部(調査内容による)

原則として目視、計測、非破壊で確認します。壁や床を壊して内部を調べる検査ではありません。

インスペクションで分かること・分からないこと

分かること

  • 調査時点で確認できたひび割れ、傾き、雨漏り跡
  • 修繕を検討すべき箇所
  • 既存住宅売買瑕疵保険の検査へ進む際の参考
  • 購入・売却時の説明材料

分からないこと

  • 壁や床の内部すべて
  • 将来発生する不具合
  • 害虫・設備・耐震性など調査範囲外の事項
  • 建築基準法への完全な適合性
  • 土地、境界、地盤のすべて

「調査済み=欠陥がない」「将来も安心」という保証ではありません。調査範囲、確認できなかった場所、報告書の注意事項を読みましょう。

誰が、いつ依頼する?

売主が販売前に実施する場合と、買主が契約前に希望する場合があります。

売主が行うメリット

  • 建物状態を把握して告知しやすい
  • 修繕するか現状で売るか判断できる
  • 買主へ資料を提示できる

買主が行うメリット

  • 購入前に状態を確認できる
  • 修繕費を資金計画へ入れやすい
  • 不明点を契約条件へ反映しやすい

居住中の場合は日程、荷物、床下・小屋裏点検口への動線を調整します。

インスペクションの調査範囲を示す挿絵
調査できる範囲と対象外となる事項を区別して確認します。

宅建業者の役割

既存住宅の媒介契約時には、宅建業者が建物状況調査を行う者のあっせんについて確認し、重要事項説明では一定期間内に実施された調査結果の概要などを説明します。

RC造等の共同住宅では、重要事項説明の対象となる調査結果の期間が、2024年4月から調査実施後2年以内へ見直されています。木造住宅等とは扱いが異なるため個別に確認します。

費用と所要時間

建物の種類、広さ、調査範囲、オプション、報告書によって異なります。床下・小屋裏への進入、耐震診断、設備検査、シロアリ調査などが別料金の場合もあります。

金額だけで比較せず、調査者の資格、範囲、報告書、保険検査との関係を確認してください。

よくある質問

インスペクションは義務ですか?

中古住宅の売主・買主に一律の実施義務があるわけではありません。宅建業者には制度説明やあっせん確認等のルールがあります。

不具合が見つかったら売れませんか?

直ちに売れないわけではありません。修繕、価格、告知、契約条件を整理します。

耐震診断と同じですか?

異なります。建物状況調査は劣化状況等を確認するもので、耐震性能を判定する耐震診断とは目的・方法が違います。

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