登記識別情報とは?権利証との違い・紛失時の対応を解説
登記識別情報とは、不動産の登記名義人となった人へ通知される、12桁の英数字等を組み合わせた符号です。売却や抵当権設定など、本人が登記を申請していることを確認する手段の一つとして使われます。
法務省は、不動産と登記名義人となった申請人ごとに登記識別情報が定められると説明しています。[法務省「新不動産登記法Q&A」](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji76.html)

昔の権利証との違い
2005年施行の不動産登記法により、従来の登記済証、いわゆる権利証に代わって登記識別情報が導入されました。
古い権利証が無効になったわけではありません。権利証が交付された登記については、現在も所定の登記申請で利用できます。
不動産ごと・名義人ごとに異なる
土地と建物を同時に取得しても、それぞれ別の不動産なので別の登記識別情報が通知されます。共有名義なら、共有者ごとにも異なります。
一つの封筒や通知書だけを見て「全部そろっている」と判断せず、不動産、持分、名義人を確認しましょう。
どんなときに必要?
- 不動産を売却して所有権を移転するとき
- 住宅ローンなどの抵当権を設定するとき
- 贈与で名義を移すとき
- 一部の信託・担保関係の登記
不動産を持っているだけなら、普段提示する書類ではありません。登記事項証明書の取得にも通常は不要です。
安全な保管方法
登記識別情報は、実印や印鑑証明書と同じ場所へまとめない方が安全です。第三者へ番号を見せたり、メールや写真で安易に送ったりしないでください。
通知書の目隠し部分は、必要になるまで開封しない運用が一般的です。司法書士へ提供するときも、依頼先と用途を確認します。

紛失しても再通知されない
登記識別情報を紛失しても、同じ番号は再通知されません。ただし、それだけで所有権を失うわけではなく、売却できなくなるわけでもありません。
登記申請時には、司法書士等による本人確認情報の提供や、登記官からの事前通知など、別の本人確認手続きが利用できる場合があります。通常より時間と費用がかかることがあるため、売却前に早めに相談しましょう。
盗難・漏えいが疑われる場合
登記名義人や相続人などは、登記識別情報の失効を申し出ることができます。失効後は元に戻せないため、司法書士や法務局へ相談して判断します。
法務省には、通知の有無や未失効をオンラインで照会するサービスもありますが、照会には登記の受付番号など所定の情報が必要です。[登記識別情報通知・未失効照会サービス](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00238.html)
よくある質問
登記識別情報通知書があれば所有者だと証明できますか?
現在の登記名義は登記事項証明書で確認します。通知書だけで現在の権利状態すべてを証明するものではありません。
コピーを不動産会社へ渡してよいですか?
12桁の符号が見える状態で安易に渡さないでください。通常、売却相談や査定の段階では番号そのものは不要です。
相続したら亡くなった人の権利証を使いますか?
相続登記では通常、被相続人の登記識別情報・権利証を添付しません。相続登記完了後、新たな名義人へ通知されます。